2013年8月21日水曜日

1. はじめに

 開頭手術を受け、体力が回復してきた今、本稿を書いています。今日で手術から3週目になりました。3週間前の今頃はICUにいました。

 家族や友人の心遣いや、優秀な主治医の先生、医療スタッフや看護師の方々、また、お忙しい中長期の療養期間を認めてくださった勤務先関係者の方々に心より感謝しています。

 本稿は、私が経験してきた疾病の体験の私的記録を記録しようと思いたち執筆を始めました。

 個人名、病院名等、プライバシーに十分配慮しますが、不都合がありましたらご指摘をお願い致します。

 筆者は、局所性ジストニアの治療、鬱症状の治療、AVM(AVM: Arteriovenous malformations、脳動静脈奇形)の治療に長い年月を費やしました。

 局所性ジストニアの発症は30年前になりまが、様々な試みの結果、症状は改善していきました。ジストニア克服のための自助努力については、筆者独自の練習方法を模索しました。これは筆者にしか当てはまらない経験則かもしれません。しかし、ジストニアには未だに決めてとなる治療法が無いと聞きますので、楽器演奏をされる方でジストニアを患う方の何かの参考になるかも知れないと思い記述したいと思います。

 AVMの発見は18年前の1995年に遡ります。2回のガンマナイフ治療を受け、その後の経過観察の過程で、浮腫ができて次第に大きくなり、嚢胞ができて、結局2013年に外科手術での摘出をしました。ガンマナイフ後の遅発性の症状は症例が珍しいと主治医からきいています。手術後も浮腫は残っており、今後も経過観察が必要です。AVMを患う方の何かの参考になればと思い、長期に渡る経過について記述したいと思います。
 
 気分障害は子供の頃からありましたが、2005年頃から、鬱症状が治療を要する程に悪化し、クリニックで薬物療法を受けることで症状を安定させ、現在も抗鬱剤を服用しています。気分障害から欝に至る変化を回想して、どんな変遷をしてきたのか記述してみたいと思います。気分障害や欝の方々の何かの参考になれば幸いです。

 これらの、様々な症状は一つの脳が起こしていると思いますが、その関連性については、分かっておらず、それぞれ個別の対応をしてきました。つまり、総合的にまた長い期間の、症状の変化を知っているのは筆者自身のみです。医師が知らない経験の部分を記述する事で、読者の方に総合的な俯瞰をして頂ければ幸いです。

 最後に、筆者は産業界に身を置く者であり、医学的な知識は有りません。記述や表現に不適切な部分が生じるかもしれませんが、随時ご指摘を賜りましたら幸いと存じます。


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