2013年8月23日金曜日

3.7.5.2 患者としての手術体験

 手術日前日から有休休暇と頂いて入院しました。

 前日は、主治医や、麻酔医から手術の手順についての説明があり、同意書等に署名をしました。

 手術前日は、緊張してなかなか眠れず、0時ごろハルシオンを服用し、それで、朝まで熟睡できました。
 
 食べることは、夜9時まで、飲むことは、手術当日の朝6時まで許可されるとのことでした。

 当日は朝7時30頃に起床し、歯磨きと洗顔を済ませて、待機していたところ、8時過ぎくらいに看護師さんが来て手術着に着替えて、手術室に向かいました。手術室へは看護師さんに案内されて、家内と一緒に歩いて向かいました。

 中央手術室と書かれた扉の前で家内に行ってきますといって、扉の向こう側に入っていきました。 扉の向こう側はどうなっているんだろうという想像をかきたてますが、扉の向こうは、普通の診察室と変わらない作りで、スペースは広く、明るい作りでした。酸素ボンベ等の道具が沢山置いてあり、向こうの一角では、大勢の人が集まって研修のような事をしているようでした。

 待合スペースのような場所に長椅子があり、そこで待つように言われました。筆者の他にもう一人女性の方が手術着で待機していました。
 
 しばらく待っていると、看護師に案内され、さらに奥のスペースへ案内されました。大きい窓ガラスの広い部屋が手術室でした。扉から入ると、たくさんのスタッフが動き回って仕事をしていました。手術台のところには、最新式と思われる明るい無影灯がついていました。

 無影灯の横の台に横になり、準備が始まりました、口を大きく開けてくださいと言われ、思い切り大口を開けると、十分ですねと言われました。
 口は清潔にしておくように、また、差し歯は取れないか歯科で事前に看てもらうように案内に書かれていましたので、入院前に歯科で、歯石の除去と歯のクリーニングを受けてありました。

 次に爪を見せてくださいといわれ、爪を見せ、良いですねと言われました。
 ギターを弾くので右手は普段は爪を伸ばしているのですが、入院前に、短く切って、紙やすりで爪の先を綺麗に磨いておきました。

 次に麻酔が始まりました。麻酔には、気持ち悪いのかなとか、いろいろ想像していましたが、実際は簡単でした。
 鼻と口の所を酸素マスクで覆われ、体を酸素で一杯にするので深呼吸してくださいと言われ、深呼吸をしました、酸素マスクがゴムの匂いがしましたので、ゴム臭いですねと失礼な事を言った覚えがあります。今から麻酔をしますと言われると、少し眠くなり、少し眠くなってきましたと言った次の瞬間には意識を失っていました。次に気がついたとき、主治医の先生が手術が済みましたよと言われました。自分にとっては、眠くなってから一瞬の出来事のような感じでしたが。8:30にスタートし、完了したのは15:00頃だったときいています。

 それからまた、眠ってしまったようで、気がつかないうちにICUに搬送されていたようです。

 自分は、無意識の内に6時間近い時間を過ごしてしまいましたが、自分が眠った後、忙しく仕事をしていたと想像されます。
 
 8時半に手術を始めても、脳を治療する手術に取り掛かれるのは10時位になると聞いていましたので、様々な手順があったと思われます。

 ここからは想像になってしまいますが、
全身麻酔の処置。自発呼吸が停止するので、挿管して人工呼吸器の装着。心電図や血圧等の各種モニターの取り付け。

 切開する部分の髪の毛をバリカンで刈り、頭皮を切開してから剥がして、ドリルで穴を開け、糸鋸で頭蓋骨を切って、硬膜を切開して脳を露出させて、ここから、初めて、脳の治療のための手術・・・。

 脳の治療が完了してから、ゴアテックスによる硬膜の縫合。頭蓋骨のチタンプレートによる固定。頭皮の脂肪層の縫合。皮膚のステープラーでの縫合。消毒、保護シートの貼り付けと固定・・・。

 大変なお手間をお掛けしたんだと想像されます。


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